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3Dプリンターを医療活用

内臓

話題の3Dプリンタは医療用にも利用されています

ここ近年何かとニュースとして取り上げられることが多くなった最新機器が3Dプリンタです。

プリンタというと紙面に文字を印字するための道具のようですが、同じプリンタでも「3Dプリンタ」の場合にはCADなどの専用の機器に読み込んだ立体的な画像をそのままゴムなどの素材として再現することができる技術となっています。

プリンタとして再現する素材についても現在研究が進められていますが、機器によってはかなりの硬度のある丈夫な素材にすることができたり、逆にシリコンのように医療用に使用もできる柔軟性のある素材にすることも可能です。

医療関連の技術は精密さが必要になるため、必要な治療器具の製造はこれまではかなりの年月を経験したスキルの高い専門職人でなければできなかったのですが、この3Dプリンタが登場したことにより、安価に正確なサイズの品物を制作することができるようになったのです。

実際に医療用3Dプリンタの技術を専門に研究している企業もおり、今後ますます技術の裾野は広がっていくだろうことが予想されています。
新しい技術を開発するためいは、専門技術を持った人材が必要になり検証実験を行うことができる人材の育成と求人も企業の課題です。今現在も多くの研究・開発職の求人案件が募集されています。

実際に使用されている技術について

これまで実際の医療現場で導入されてきた3Dプリンタの技術をいくつか紹介してみます。

まず最も導入が進んでいる分野の一つの義肢の製造があります。

参考>>http://makerslove.com/6852.html

義肢の製造については全世界的にかなり進んだ研究がされているところですが、この3Dプリンタを使用した場合にはまず四肢の欠損した部分の装着部について詳しくスキャンをしたのちに、そこからモデルを製造していきます。

使用する素材は企業によって異なりますが、海外で行われているプロジェクトではチタン製のメッシュ状の素材が使用されており、見た目も大変美しくまるで芸術作品のような義肢の製造ができるようになっています。

日本の企業でも同様に義肢製造に3Dプリンタを使用する動きは進んでおり、特に実際の皮膚と接触する部分については体に負担をかけない素材で精巧に形状をつくることで対応ができるようにしています。

これまで義肢などの医療関連機器がうまく流通しなかった背景には、オーダーメイドで作る場合の手間の大きさがあったのですが、3Dプリンタのように手軽にスキャナしたデータから品物を直接作れるようになれば少数多品種の医療関連機器に十分対応していくことができます。

プリントアウトできる素材の広がり

ここ数年のうちに急激に3Dプリントが普及した背景にあるのは、素材メーカーの努力により実際にプリントアウトできる素材が一気に広がったということがあります。

数年前までは3Dプリントの技術そのものはあったものの、形として再現できる素材は樹脂製品に限定されていたため、フィギュアやインテリアといってものしか製造することができませんでした。

それがユニチカや三菱化学メディアなど国内メーカーが数多くの素材をプリント可能なものとして製造したことにより、医療機器へ一気に普及をしていったのです。

今後使用者が増えればますます技術の発展を見込むこともでき、便利な医療機器を安く購入できる利便性も高まることが期待されています。