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看護師が転職に失敗しないためには

温度計

看護師の転職でありがちなこと

看護師は非常に離職率が高く、長年勤務をする人の割合が相対的に低くなりがちな仕事です。

これは看護師としての業務が過酷で体力的に長く続けることができないということの他に、長年勤務をしていても昇給や昇進のチャンスがほとんどないというような業界独自の状況が関係しています。

しかし看護師という仕事は同時に技術職であるため、特定の診療科での経験は次に転職をした場合に大きなキャリアアップに使用することができます。

そのため向上心がありより自分にあった環境で働こうと思う看護師さんの多くは、数年ごとに転職をするという方法をとっていたりします。

看護師向けの求人は全国的に大変数が多く、ちょっと検索をしただけでずらりと情報が出てきます。

中には非常に高い給与水準を提示していたり、魅力的な条件が出されていたりすることもありますが、転職をしたからといって必ずしも状況が完全に良くなるというわけでもないようです。

転職しやすいということは同時によくない転職をしてしまう可能性も高いということになるため、看護師として転職をするならまずは自分が何にこだわって仕事をしたいのかという自己分析をしっかりと行い、できるだけ妥協をしない転職をするようにこころがけましょう。

転職動機をきちんと考える

看護師の離職率の高さの原因は、給与額への不満や昇給・昇進の少なさばかりではありません。

看護師向けの求人サイトにおいてはしばしば転職理由についてのアンケートが取られていますが、そこで上位にあがってくるのはむしろ「人間関係」や「経営者との考え方の違い」といった人的な要素がほとんどです。

病院での職務はしばしば激務となることも多く、一ヶ月のうち満足に休みをとることができたのはほんの数日なんていうことも珍しくありません。

ですがそうした仕事の忙しさよりもむしろ、忙しさのために生じる人間関係の軋轢を強いストレスに感じる人が多いようです。

人間関係を転職の理由にするというのは決して間違ったことではないのですが、果たしてそれは転職をしたからといって改善する可能性があることなのかということについてはよく考えた方がよいかもしれません。

大病院などスタッフが多い職場においては似たような人間関係のところも多く、そうした職場の雰囲気は面接や見学をしただけでは把握することはできません。

もし他の条件ではなく人間関係だけを転職の理由にしているなら、それは本当に改善の余地のないものであるかということをしっかりと振り返ってみましょう。

給与額だけでははかれない条件もあります

もう一つ看護師の転職でよくある失敗例として、臨床の現場から離れたことへの後悔があります。

看護師の転職先には病院などの診療施設以外に、福祉施設や介護施設、民間企業など複数の場所を選ぶことができます。

病院での激務に嫌気がさしてそうした定時で上がりやすい職場に転職をしたというケースも多くあります。

しかしそうした医療関連施設においては、患者さんを相手とする臨床経験は積むことができません。

臨床の現場に全く未練がないというならよいのですが、30代くらいのまだ若い看護師さんなどからは一端医療現場は離れたものの、やはり病気や怪我をした患者さんとのふれあいができないことに物足りなさを感じ再び医療施設に転職をしたという話が聞かれています。

いずれにしても自分の選択にあとから後悔しないように、看護師としての自分の人生全体を俯瞰して考えてみることが大切と言えます。